過去形･進行形で最後の子音字が重なるのはどんな時？

　 　

動詞の最後の子音字の重なり

規則動詞の場合、過去形だと、たいてい動詞の最後に -ed を付けますね。進行形なら -ing を付けます。

ただ、-ed や -ing を付ける際、動詞の最後の子音字を重ねることがあり、そのルールって結構複雑です。

基本的には、ルールそのものを覚えるより、単語を覚える時に活用形も一緒に覚えた方が楽なので、あまり触れてきませんでしたが、備忘録的に記しておこうと思います。

　

シラブルを見る

シラブル（syllable）は「音節」のことで、「1個の母音」または「1個の母音＋1個以上の子音」をひとつの単位とする文字のまとまりです。

辞書によっては、「・」でシラブルの区切りが記載されてたりします。ひとつの音節には、必ず母音が1つ入っていないといけません。

言葉で説明するとややこしいけれど、たとえば、syllable という単語は、syl・la・ble と3音節です。

　

母音は「文字」ではなく「音」

　　

母音は、文字というより、音で判断するので、「a、e、ｉ、o、u」という5つのアルファベットの他、発音が [i] の場合には「y」も含まれます。syllable という単語でも、「y」の音が母音です。

wear（着る）は、文字の上では「e」と「a」2つの母音があります。それでも、we・ar とはならず、1音節です。なぜかと言うと、発音は [wέər] で、[έə] は「二重母音」だから。そのため、ひとつの母音とみなされます。

シラブルは、筆記上の母音ではなく、発音上の母音で区切られているわけです。

実は、動詞を過去形や進行形にする時、最後の子音字が連続するのは、このシラブルと関係があります。

　

動詞の最後の文字が重なる場合

どんな時に、動詞の最後の文字が重なるのか。その動詞のシラブルの数によって変わってくるため、それぞれの場合で分けて見ていきます。

　

シラブルが1つの場合

　

シラブルが1つの動詞は、最後が「1母音字＋1子音字」の場合に限って、子音字を重ねます。

　

ただし、例外があります。英文法は例外の宝庫。

snow（雪が降る）、fix（取り付ける）のように、語の最後が w と x の場合は、文字を重ねません。

文字が重なるのは、「母音字も子音字も1個」の時なので、母音の文字が2つある時、つまり「2母音字＋1子音字」の場合は、ただ -ed や -ing を付けるだけです。

同様に、子音の文字が2つある時、つまり「1母音字＋2子音字」でも、文字は重ねません。

　

シラブルが2つの場合

　

では、2音節ならどうかというと…最後が「1母音字＋1子音字」で2音節目にアクセントがある時は、文字を重ねます。

　

　

たとえば、prefer 「pre・fer」（より好む）や admit 「ad・mit」（認める）は、シラブルが2つで、prefer は 2番目の e に、admit は i にアクセントがあります。

visit（訪問する）は、「vis・it」、offer（申し出る）は「of・fer」2音節ですが、visitted や offerred とはなりません。

最初のシラブルにアクセントがあるためです。

　

まとめ

まとめると、動詞の最後の子音字が重なるのは、以下のような場合です。

（参照元： Fundamentals of Enflish Grammar）