アメリカとイギリスのスラング
アメリカ英語とイギリス英語では、それぞれ独自のスラングがあるようです。米と英では通じないこともあるらしい? こちらは、アメリカとイギリス、それぞれがどれだけ知っているかという動画です。
flossing のスラング
floss の通常の意味は、数えられない名詞で「デンタルフロス(歯間を掃除する糸ようじ)」や「柔らかい絹糸」。動詞では、「デンタルフロスで歯間を掃除する」です。
- floss:
- <名詞>「デンタルフロス」「(縫製用の)柔らかい絹糸」「綿毛」
- <動詞>「デンタルフロスで歯間を掃除する」
- Ask your dentist or dental hygienist for advice on using floss.
(デンタルフロスの使用については、歯科医師または歯科衛生士に尋ねてください) - Scones were her speciality and light as floss.
(スコーンは彼女の得意料理で、真綿のように軽かった) - It's important to floss every day.
(毎日デンタルフロスを使うことが重要だ)
では、floss のスラングは? 「デンタルフロス」以外の意味を3つ挙げておきます。
- floss のスラング:
- 見せびらかし
- フロッシング(ダンスの一種)
- butt floss(Tバック)
「見せびらかし」
動画では、アメリカのスラングとして、エレンさんがヒューさんに flossing の意味を質問しています。ヒューさんは答えが分からない様子。
It's ‘showing off’.
それは「見せびらかすこと」です
flossing は米俗語で「見せびらかし」の意味だと言うエレンさん。
特に、派手な物や高価な物を所有していることを誇示する行為を指します。富や贅沢なライフスタイルを見せびらかすこと。どうしてその意味で使われるようになったのか、由来ははっきりしません。
あるいは、デンタルフロスで歯間を掃除するように、自分の豊かさを誇示することで、自身のイメージをきれいに見せる、ということかもしれません。
floss は「見せびらかす」という動詞としても使うようです。
- Stop your flossing ― nobody cares about your clothes.
(見せびらかすのはやめろ。誰もきみの服装など気にしない) - I’m wearing all designer brands today, time to floss at the party.
(今日はデザイナーブランドのものをすべて着てるの。パーティーで見せびらかすわ)
「フロッシング」
動画では語られませんが、flossing には別の意味もあります。「フロッシング」は「腰を左右に振りながら、同時に腕を腰の前後と反対方向に動かすダンス」のこと。the floss とも言うとか。
フロッシングは、こういうダンス
- The latest dance craze is known as flossing.
(最近のダンスの流行はフロッシングとして知られている) - All my students are doing the floss now, and I still don't know how to do the Dougie.
(私の生徒は全員フロスをやっているが、私はまだドギーのやり方が分からない)
the Dougie は、スキニージーンズで踊る「ドギー・ダンス」というヒップホップ・ダンスらしい…。
butt floss(Tバック)
butt floss は、俗に言う「Tバック」のこと。butt は buttocks の略で、米口語で「お尻」。お尻を2本の歯に見立て、歯の間にあるデンタルフロスをイメージしているようです。
- How do people wear butt floss like that at the beach? It's so embarrassing!
(どうしてビーチでそのようなTバックを着用するのか? とても恥ずかしい!) - I can never wear butt floss.
(Tバックを着用なんて決してできない)
フロッシング(リカバリー法)
番外編として、もうひとつ。
ドイツの理学療法士、スヴェン・クルーゼが創始したボディケアで flossing(フロッシング)というものがあるそう。ゴム製のバンド(floss band)を脚など身体に巻き付け、圧迫しながら筋肉を動かすことでコンディションを改善するメソッドです。
これについては、日本語の記事はいくつか挙がっているものの、英語の記述は見つけられませんでした。
chin-wag(おしゃべり)
さて、また動画に戻ります。今度は、ヒューさんがエレンさんに chin-wag の意味を尋ねました。エレンさんの答えは…、
That would be ‘a blundering idiot’.
「うっかりのバカ」ってことかしら
blunder は「へまをする」。blundering は「(へまをするくらい)不注意な、うっかりした」という形容詞。
No. It's actually…it's a verb and it means to ‘chat’, literally to wag your chin.
いや。実際は動詞で「おしゃべりする」こと。文字通り、あごを上下に動かすことだ
ヒューさんの説明通りです。chin は「あご」、wag は「(尻尾や頭など体の一部を)左右または上下に振る」で、chin-wag はイギリス口語で「おしゃべり」。chinwag の表記もあります。
- We had a good chinwag over a bottle of wine.
(私たちはワインを飲みながら楽しいおしゃべりをした)
badonkadonk(魅力的なお尻)
両者引き分けになったところで、エレンさんが次に出したアメリカのスラングは badonkadonk。
badonkadonk
Means to pass someone on a motorcycle and then see a police car and brake.
オートバイで人を追い越してから、パトカーを見てブレーキを踏むこと?
It's ‘extreamly curvaceous female behind’.
「非常に曲線が美しい女性のお尻」です
ヒューさんの解答がとっても真面目で、反応が楽しい。
curvaceous [kərvéiʃəs] は「(体の)曲線が魅力的な」。behind は bottom(お尻)の婉曲語です。
badonkadonk は女性の booty(米俗語で「お尻」)のことで、「丸い魅力的なお尻」を意味します。きれいなお尻を称賛する語なので、女性に対して使っても失礼ではないようです。
アメリカ南部で1990年代後半から使われていたものの、一般にこの語が知られたのは、2005年に Honky Tonk Badonkadonk というカントリーソングがリリースされた以降だそう。
語の起源は不明。まだ歴史の浅い言葉ですね。
chuffed to bits(とても喜んで)
次のお題は、イギリスのスラングで chuffed to bits。
エレンさんは、exhausted(疲れ切った)のことではないか、と言いますが…、
It's ‘to be really pleased about’, ‘to be thrilled by something’.
「何かをとても喜ぶ」こと。「何かにワクワクする」ことだ
chuffed [tʃʌ́ft] は、イギリス口語で「喜んで」「ハッピーで」という形容詞。chuff という動詞は、「蒸気エンジンが発するような音を立てて進む」なので、どうして「喜んで」の意味になるのか、これも起源が不明です。
to bits は、口語で「とっても」「めちゃめちゃ」というニュアンス。
- I felt chuffed to bits when I found out that my project had won first prize in the science fair.
(私のプロジェクトがサイエンスフェアで一位を受賞したと知った時、とてもうれしく感じた) - Betsy has a crush on Philip, so she's just chuffed to bits that he's here.
(ベッツィーはフィリップにぞっこんなので、彼がここにいることがただとても嬉しい)
shawty(若い子)
最後の問題は shawty。意味は「若い子」。同じ意味の shorty のつづりが変化したものだとか。
エレンさんは、フロー・ライダーの『今夜はロウ☆ロウ☆ロウ』(原題は Low ft. T.Pain)という歌を口ずさんでヒントを出しますが、ヒューさんはギブアップ。歌の中で、shawty という言葉が何度も出てきます。
Shawty is ‘a young kid or a woman’.
shawty は「若い子や女性」のことです
お二方の掛け合いがとても楽しく、スラングが分かる動画です。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, English-Grammar-Lessons.com, Cambridge Dictionary, Collins Dictionaries, neuralword.com, Fluentslang)
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