get off one's back(放っておく)
Get off my back, Qualen!
「放っておいてくれ、クアレン」Cliffhanger(1993)
get off one's back:「放っておく」
ここでの back は「背中」です。get off one's back は「背中から退く」。「小言や批判などあれこれ言うのをやめて放っておく」ことで、ストレスや重荷がなくなるといったニュアンスです。
主語 get off A's back なら、「主語がAを放っておく」。主語 get 目的語 off A's back の場合は、get は「~させる」という使役の意味になるため、「主語が目的語にAを放っておくようにさせる」。
get と off の間に目的語が入るか入らないかで、ストレスを与えている側が異なってきます。
- get off の文型:
- S+get off A's back(SがAを放っておく)
Sは、Aにストレスを与えていたが、Sがそれをやめる
ストレスを与えていたのはS - S+get+O+off A's back(SがOにAを放っておくようにさせる)
Sは、OがAにストレスを与えるのをやめさせる
ストレスを与えていたのはO
- S+get off A's back(SがAを放っておく)
- Just get off my back, will you!
(ごちゃごちゃ言わないで!) - He wanted his mom to get off his back about marriage.
(彼は結婚について母親がとやかく言うのをやめて欲しかった) - My uncle has finally gotten off my back about helping him out at the hardware store.
(叔父は金物店を手伝うという私にあれこれ言うのをついにやめた) - If you let the newspaper take a photo of you, that'll get them off your back for a while.
(新聞にあなたの写真を撮らせれば、しばらくはあなたを放っておいてくれるだろう)
get off one's case:「ねちねち言うのをやめる」
- I told him the problem had already been dealt with and he could get off my case.
(私は彼に、この問題はすでに解決済みだから、ごちゃごちゃ言わないでくれと言った)
get off one's back の由来
正確な起源は不明です。もしかしたら、have a monkey on one's back というスラングから来ているのかもしれないとのこと。「猿が背中に乗っている」は、「重大な厄介事や心配事を抱えている」あるいは「深刻な依存症を抱えている」の意味です。
猿は人間と似ているものの、人間に非ずな生き物で、悪魔と関連付けて考えられていたとか。
monkey on one's back は、厄介事を背負っている状態ですが、monkey off one's back なら、その重荷を下ろした状態を表します。
monkey on one's back(厄介事を抱えている)
- I have such a monkey on my back right now with this project.
(今このプロジェクトで重荷を背負っている) - His drug addiction has been a monkey on his back for years.
(薬物中毒は何年も彼を苦しめている)
monkey off one's back(厄介事を手放す)
- He finally got the monkey off his back and kicked his drug addiction.
(彼はついに依存を退け、薬物中毒から脱した) - I can't wait until I'm done paying my student loans and get that monkey off my back.
(学生ローンを払い終えて、重荷から解放されるのが待ちきれない)
be on one's back(小言を言う)
意味的に get off one's back と対になるのは、be on one's back です。これは「絶えずとやかく小言を言って煩わせる」こと。
- She's on my back again about those sales figures.
(彼女はまた売上高について私に小言を言っている) - He's still on my back about that money I borrowed.
(彼は私が借りたお金のことを今でも私に言い続けている)
have one's back(援護する)
one's back を使ったイディオムはたくさんあるので、ごっちゃになりそうなところを少し整理して挙げておきます。
まず、ひとつめ。have (got) one's back の直訳は「誰かの背中を持つ」です。そこから、「見守って援助する」「背中を守る」。
日本語だと「肩」を持つという表現はあるものの、「背中」を持つとは言いませんね。
- I've got your back if they ever come bother you again.
(もし彼らがまたあなたを困らせるようなことがあれば、私があなたを守る) - Don't worry, I've got your back.
(心配ない。私が援助する)
cover one's back(サポートする)
また、cover one's back も「擁護したりサポートする」です。
have (got) one's back と同じように使えますが、one's を主語と同じにして、「他の誰か」ではなく「自分自身」が責任や批判を回避する、の意味でも使われます。
その場合、cover one's own back、あるいはアメリカの卑俗語だと cover one's ass のように言ったりもします。
- You don't know if people are going to cover your back.
(人々があなたをサポートするかどうか分からない) - He was a bad manager, he failed, and now he's trying to cover his back.
(彼はダメな経営者で、失敗し、今は批判を逃れようとしている)
get one's back up(苛立たせる)
get / put one's back up は「(人を)怒らせる、苛立たせる」。up が付いたことで、意味がガラッと変わってきます。主語と one's が同じ場合は、自動詞的に「怒る、苛立つ」です。
「(人の)背中を上げさせる」というのは、猫が怒った時に背中を丸める行動を表しているそう。背を怒らせる感じですね。
- Election season always gets my dad's back up.
(選挙の季節はいつも父を苛つかせる) - He got his back up when his parents brought up the subject of college.
(両親が大学の話を持ち出すと、彼は怒った)
『クリフハンガー』
- 監督:レニー・ハーリン
- 出演:シルヴェスター・スタローン、マイケル・ルーカー、ジャニーン・ターナー 他
ロッキー山脈に不時着した現金輸送機を巡って、犯罪組織と山岳救助隊が対決する。まさしく落ちた場所が悪かった。
映画は文字通り「崖でぶらさがる」ストーリーですが、cliffhanger は「(ドラマなどで)続きが気になる終わり方」の意味もあり。
(引用・参照元: IMDb, Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, Grammarist, The Phrase Finder, Merriam-Webster)
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