1.「ぬいぐるみ」の英語
ぬいぐるみは stuffed animal?
誰もが知っている日本語の「ぬいぐるみ」ですが、英語だと一対一対応で表す単語がなく、辞書で引くと、いろいろな英訳が出てきます。
昔は、ほとんどの辞書に stuffed animal(詰め物をした動物)という訳だけがありました。とあるネイティブに尋ねたところ、stuff は「詰め物をする」の意味なので、stuffed animal は「詰め物をした剥製の動物」をイメージするのだとか。
stuffed animal の英英辞典での意味
- Oxford:「ぬいぐるみ」「剥製」
- Cambridge:「ぬいぐるみ」
stuffed animal の日本語訳
- Google翻訳:「動物のぬいぐるみ」
- Cambridge:「剥製」
ぬいぐるみの英訳
「ぬいぐるみ」の英訳は、現在ではGoogle翻訳もDeepL翻訳も、stuffed toy になってます。これなら、剥製とは間違われませんね。
Google | stuffed toy |
DeepL | stuffed toy、plush toy、cuddly toy |
この先また変わって来るかもですが、今のところ stuffed toy と言っておけば良さそうです。
ぬいぐるみの他の表現
他の言い方としては、soft toy、plush toy、cuddly toy などがあります。
soft toy
柔らかいおもちゃ全般で、ぬいぐるみ限定ではないような気がするものの、DeepL翻訳では「ぬいぐるみ」という訳語がちゃんと出てきます。
plush toy
plush は「フラシ天」というビロードの一種。柔らかい素材で作られた人形(ぬいぐるみ)は plushie とも言います。
cuddly toy
これは初めて見た訳語です。cuddly [kʌ́dli] は口語で、「抱きしめたくなるような」、あるいは「(玩具などが)柔らかい」という形容詞。動詞の cuddle(優しく抱きしめる)から来ています。
ちなみに、「あみぐるみ」はDeepL翻訳では定着した訳語がなさそうで、その他の候補として knitted stuffed toy が挙がってます。Google翻訳だと、日本語そのまま amigurumi。
Wikipediaによれば、 欧米などでも日本語の「Amigurumi」がそのまま使われている、とのこと。
2.「まあまあ」の英語
まあまあは so-so
「まあまあ」の英訳は、Google翻訳、DeepL翻訳ともに so-so と出てきました。DeepL翻訳で「まあまあな」や「まあまあだ」「まあまあです」を試すと、それぞれ別のフレーズが候補として挙がって来て面白い。
Google | so-so |
DeepL | so-so、fairly well |
- A : How are you feeling?(気分はどう?)
- B : Oh, so-so.(うん、まあまあ)
so-so は、「特に良くもなく、悪くもない」「まずまず」という口語表現。日本人は「まあまあ」や「普通」という、どっちつかずの言い方が大好きです。
ただ、so-so は無関心な印象を与えてしまうかもしれないので、どちらかと言うと、“Not so good.”(あまり良くない)や “Not so bad.”(それほど悪くない)の方がよさそう。
so-so の品詞は、副詞と形容詞。以下のように、しばしば only と一緒に使われます。
副詞
- I swam so-so, but better than yesterday.
(泳ぎはまあまあだったが、昨日より良かった)
- I only did so-so in the exam.
(試験はまあまあの出来だった)
形容詞
- Sometimes we get so-so books. 限定用法
(時に可もなく不可もない本を手にする)
- Their lunch was only so-so. 叙述用法
(それらのランチはそこそこだった)
意外にも、言葉の起源は古く、1500年代初期からあった様子。シェイクスピアが『お気に召すまま』(As You Like It)の中で、この語を定義しています。
まあまあの他の表現
候補として挙がっていた fairly と fair についても、見てみましょう。
fairly well(そこそこ)
fairly は「かなり」と覚えるかもですが、意味は to some extent but not very(ある程度だが、それほどではない)。fairly well は「そこそこ良い(が、そこまで良くはない)」なので、so-so と似てるかもしれません。
- We did fairly well but only fairly well.
(そこそこ上手くいったが、そこそこというだけだ)
rather a と a rather の使い方
rather は、「a」 の位置によってニュアンスが変わる
3.「ただいま」「おかえり」「お疲れさま」の英語
英語はおかえりがない?
日本語では「ただいま」や「おかえり」は普通に使う表現ですが、英語ではそういった特定の挨拶はありません。「ただいま」は、Google翻訳とDeepL翻訳で I'm home となってます。
とはいえ、ネイティブが言っているのをあまり聞いたことがありません。
Google | I'm home. |
DeepL | I'm home. |
“I'll be back.”(戻ってくる)は、映画『ターミネーター』でアーノルド・シュワルツェネッガーが言う有名台詞です。他の映画でも、よく “I'm back.”(今戻った)という台詞が出てくるものの、「ただいま」とは言葉の圧が違いますね。
対になる「おかえり」は、Google翻訳では Welcome back、Deeple翻訳では Welcome home でした。これも、なんだかしっくりきません。
Google | Welcome back |
DeepL | Welcome home、Welcome back |
日常の挨拶で welcome を使うのは、仰々しく感じます。言うとすれば「ただいま」も「おかえり」も、“Hello.” や “Hi, there.” などの声掛けの方が自然でしょう。
疲れてなくてもお疲れさま
前に『ラジオ英会話』で話題に挙がったのですが、外国人が日本で床屋に行き、散髪が終わった後、お店の人に「お疲れさまでした」と言われて驚いたそうです。座っていただけなのに、どうして「お疲れさま」なのかと。
挨拶の「お疲れさま」も、ぴったりな英語がありません。Google翻訳もDeepL翻訳も「お疲れさま」「お疲れさまです」「お疲れさまでした」で英語訳が別です。とりあえず、以下は「お疲れさま」の例。
Google | good work |
DeepL | that's enough for today |
もっとも、“Thanks for your hard work.”(お疲れさまでした)のように、Thank you や Thanks を使う訳語候補もありました。Thank you はいくら言ってもいいので、場合によってはそちらの方がよいかと思います。
4.「夜更かし・宵っ張り」の英語
夜の鳥は宵っ張り
名詞の場合、「夜遅くまで起きている人」「宵っ張りの人」は、night owl(夜のフクロウ)、nighthawk(夜鷹)などと呼ばれます。ただし「夜遊びする人」の含みもあるので、使わない方が無難かも。
「夜更かしする」という動詞は、どちらも stay up late でした。stay up late も「遅くまで寝ない」の意味です。
Google | stay up late |
DeepL | stay up late sit up late at night、keep late hours |
stay up の用法
- I used to stay up late with my mom and watch movies.
(よく母と一緒に遅くまで起きていて、映画を観たものだ)
- I can't stay up late three nights in a row.
(3日連続で夜更かしはできない)
sit up の用法
sit up の意味
- sit with a straight back
背筋をまっすぐにして座る(※ 比ゆ的に、興味を惹かれたり驚いたりした時、背筋を伸ばすことも言う)
- not go to bed until later than usual
通常より遅くまで起きている
- We sat up half the night, talking.
(私たちは話をしながら夜半まで起きていた)
- The nurse sat up with her all night long.
(看護師は一晩中彼女のそばで起きていた)
keep late hours の用法
DeepL翻訳で挙がっていた keep late hours も「夜更かしする」。どちらかと言うと、習慣的に、あるいは「夜更かしする」傾向にある、といったニュアンスです。特に、夜遅くまで外出していたり、働いている場合によく使われます。
- If I didn't keep late hours, I wouldn't sleep so late in the morning.
(夜更かししなければ、朝そんなに遅くまで寝てないだろう)
- She keeps late hours and sleeps all morning.
(彼女は夜遅くまで働き、朝はずっと寝ている)
keep~hours は、別の形容詞を使った言い方が他にもあるので、参考までに挙げておきます。
e. g.
keep regular hours「規則正しい生活をする」、keep strange hours「変則的な時間に寝起きする」
(引用・参照元:Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Collins Dictionary, Cambridge Dictionary, 英辞郎, Idiom Origins)
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