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「rather aとa ratherの違い」イメージ
 
  1. rather が形容詞にかかる場合
  2. rather が単数名詞にかかる場合
  3. rather が複数名詞にかかる場合
  4. rather が文や動詞にかかる場合
 

1. rather が形容詞にかかる場合

「かなり」か「やや」か

 

rather の用法は色々あります。1つには、主にイギリスで使われる用法で、程度を表す副詞です。形容詞や副詞を修飾して、「かなり」「ずいぶん」「やや」「幾分」といった意味で使われますね。

でも「かなり」と「やや」って、程度がまったく違うのでは?

たいての辞書では、併せて説明されているのですが、Cambridgeには to a slight degree(若干)と to a large degree(かなり)の用例が、以下のように分かれて載っていました。

to a slight degree(少し)

  • It's rather cold today, isn't it?
    (今日はちょっと寒いですね)
  • She answered the phone rather sleepily.
    (彼女は少し眠そうに電話に出た)
  • To people who don't know him he probably appears (to be) rather unfriendly.
    (彼のことを知らない人たちには、おそらく彼はやや無愛想に見える)

to a large degree(かなり)

  • He boobed rather badly by getting her name wrong.
    (彼は彼女の名前を間違え、かなりひどいへまをした)
  • I think my husband is the most handsome man in the world, but I realize my judgment is rather subjective.
    (夫は世界一ハンサムだと思うが、私の判断はかなり主観的なものだと自覚している)
  • Actually, I did rather well in my exams.
    (実際、私は試験がかなり良くできた)

英辞郎によると、「幾分」「やや」といった 「very の控えめな表現」の意味の場合、 ratherの直後には好ましくない意味の形容詞、副詞が来ることが多い とのこと。

rather で意味を和らげる

 

さらにもう1つ、The Free Dictionary に「ratherは、それに続く単語や表現の効果を和らげるためにも使われる」とありました。たとえば、人に何かを頼まれた時、

  • I'm rather busy.
    (少し忙しいんです)

このように、rather を入れることで柔らかく丁寧な印象になります。日本語でも「ちょっと」や「少し」を使って、語感を柔らげたりするので、それと同じ感覚でしょう。

rather については、Longmanに「特にイギリス英語では、a little(少し)より多く、very(とても)ほどではない」との記述がありました。

「かなり」と訳すと very に近い感じがするけれど、実際は「そこそこ」くらいの意味合いなのかもしれません。

2. rather が単数名詞にかかる場合

rather a+名詞

 

副詞は通常「形容詞・副詞・動詞・文全体」を修飾します。ところが、rather は少し特殊で、「形容詞を伴わない単数名詞」を修飾することがあります。この場合、rather は「かなり」の意味です。

  • It was rather a surprise to find them in the house before me.
    (彼らが私より先に家の中にいるのを見つけたのは、かなり驚きだった)
  • It was rather a disaster.
    (かなりの災害だった)
  • a+名詞に付く場合
    • 「rather a+名詞」で「かなりの~」の意味になる
 

rather a+形容詞+名詞

 

次に、rather が修飾するのが名詞句(形容詞+名詞)の場合です。イギリス英語では「rather a+形容詞+名詞」ですが、「a rather+形容詞+名詞」でもOKです。

  • We had to wait rather a long time.
    (かなり長い間待たなければならなかった)
  • We had to wait a rather long time.
  • It was rather a boring party.
    (かなり退屈なパーティーだった)
  • It was a rather boring party.
ratherのイメージ
 

rather a と a rather の違い

 

rather a も a rather も、基本的に同じ意味です。ただ、文法的には rather が修飾するものが異なります

  • rather a
     (1)「形容詞のみ」を修飾する (2)「形容詞+名詞」を修飾する
  • a rather
    「形容詞のみ」を修飾する

上に挙げた boring party を例に取ると、rather a boring party は rather が boring を修飾する場合と、boring party を修飾する場合があります。a rather boring party なら、rather は boring だけを修飾します。

また、中には、形容詞と名詞が一つの語になっているため、形容詞のみを修飾することができないケースもあります。その場合は、必然的に rather a です。

たとえば、long shot は、直訳すれば「長い射程距離」、転じて「大穴」「成功の見込みが薄いこと」という意味で、long と shot がワンセットのイディオムです。なので、a rather は使えません。

  • The horse was rather a long shot. 
    (その馬はかなり大穴だった)
  • The horse was a rather long shot. 
  • a+形容詞+名詞に付く場合
    • 「rather a」も「a rather」も使えるが、形容詞と名詞がワンセットの語は「rather a」しか使えない

3. rather が複数名詞にかかる場合

rather+形容詞+複数名詞

 

単数名詞だけでなく、rather が「形容詞+複数名詞」の前に付くことももちろんあります。「やや」なのか「かなり」なのかは、「rather+形容詞(または副詞)」の時と同様です。

  • I had some rather bad news today.
    (今日はちょっと悪いニュースがあった)
  • I grew up in rather unusual circumstances.
    (私はかなり変わった環境で育った)

4. rather が文や動詞にかかる場合

「むしろ」の意味

   

まずは、rarher 単体の場合。rather で意味を和らげる用法は、先にも少し触れましたが、動詞を修飾する際も同じく、「少し」「ちょっと」のニュアンスで言葉を柔らかくします。

基本的に、動詞にかかる時は「どちらかと言えば」「むしろ」の意味で、何かと何かの対比を表します。この場合は、他との比較ではなく「『そうなのか、そうでないのか』のどちらかと言えば」ということです。

  • I'm rather puzzled by this question.
    (この質問には少し困惑しています)
  • We were rather hoping you'd be able to do it by Friday.
    (どちらかというと、金曜日までにやってくれることを期待していた)

or rather と but rather

 

or rather「というよりむしろ」と、直前に言ったことを訂正して言い換える時に使います。not~but rather「~ではなくむしろ、それどころか~」と、反対のことを言う時です。

  • He's my friend, or rather he was my friend.
    (彼は私の友達だ、というより友達だった)
  • She worked as a secretary, or rather, a personal assistant.
    (彼女は秘書というか、個人秘書として働いた)
  • The walls were not white, but rather a sort of dirty grey.
    (壁は白ではなく、汚れた灰色だった)
  • The problem is not in the whole system, but rather in one small part.
    (問題はシステム全体ではなく、ごく一部だ)

rather than

 

than を付けた言い方だと、A rather than B「BよりむしろA」という比較になります。ただし、than 以下は省略されることも多いです。

  • I think I'll have a cold drink rather than coffee.  名詞の対比
    (コーヒーではなく、冷たい飲み物を飲もう)
  • The problem was psychological rather than physiological.  形容詞の対比
    (問題は体よりむしろ心だった)
  • I was rather hoping you'd forgotten about that.  動詞の対比
    (私はむしろ、あなたがそのことを忘れていることを望んでいた)
    「望まない」というより「むしろ望んでいた」
  • He rather liked the idea of a well-paid job in Japan.  動詞の対比
    (彼はむしろ、日本での高賃金の仕事が気に入っていた)
    「気に入らない」というより「むしろ気に入っていた」

「BよりむしろAがいい」

 

would rather A than B はよく使う表現ですね。「BよりむしろAがいい」。than 以下が省略されることもあります。

would rather は、意味的には would prefer to(~を好む)と同じです。

would rather than+動詞

  • I'd rather stay at home than go out.
    (外出するより家にいるほうがいい)
  • She'd rather die than give a speech.
    (彼女はスピーチをするくらいなら、死んだほうがましだ)
  • I 'd rather have a beer.
    (どちらかというとビールを飲みたい)

than の後ろは、動詞やら前置詞やら、重複している部分は省略されることが多いです。

  • I'd rather have a simple product that actually works than something fancy that's just not reliable.
    (信頼性のない派手なものよりも、実際に機能するシンプルな製品の方がいい)
  • I'd rather live in an apartment than (in) a house.
    (戸建てよりアパートに住む方がいい)

would rather than+節

 

通常は would rather の後には動詞が来るものの、文節を続けることもできます。would rather=would prefer that~ と考えると分かりやすいです。rather に続く文節中の動詞は、過去形。文法的に言えば、仮定法過去形の扱いです。

  • “Do you mind if I smoke?” “Well, I'd rather you didn't.”
    (「タバコを吸ってもいい?」「吸わないほうがいいな」
  • Would you rather she came to see me?
    (あなたは彼女が私に会いに来る方がいい?)
  • I'd rather you didn't go out.
    (あなたは行かないで欲しい)

実はこれは、would rather でなくとも、prefer(~を好む)のような動詞を使えば、rather than(~よりむしろ)でも同じ意味が表せます。rather の位置にご注意ください。

  • I think I'd like to stay at home this evening rather than go out.  動詞の対比
    (今夜は、外出するより家にいたい)
在宅イメージ

否定文の場合

 

「むしろ(どちらかと言うと)Aでない方がいい」と否定したければ、would rather not Anot は rather の後に来ます。否定文の場合は、「(Aであるよりも)Aでない方がいい」という対比なので、than 以下は省略されるのが普通です。

  • I'd rather not stay at home.
    (どちらかと言うと、家にいたくない)
    「家にいる」より「家にいない」ほうを好む
  • “What was all that about?” “I'm sorry, I'd rather not say.”
    (「あれは何だったんだ?」「ごめん、言いたくない」
    「言う」より「言わない」ほうを好む

rather 人 than me

 

ついでに、話し言葉で、ちょっと変わったこんな言い方をしたりします。

  • “I'm having two teeth out next week.” “Rather you than me.”
    「来週、歯を2本抜くんだ」「お気の毒さま」
  • “I'm going climbing tomorrow.” “Rather you than me!”
    「明日はクライミングに行くんだ」「大変だね」

rather 人 than me は、直訳すると「私より~のほうがいい」。自分がしたくないことを他の人がする時に、「自分じゃなくてよかった」というニュアンスの口語表現です。

  

(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Collins Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE)

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