【分かる英文法】過去完了形はこんな時に使う

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1. 過去完了・現在完了・過去の違い

過去完了形と現在完了形の区別は、それほど難しくありません。

過去完了形は had＋過去分詞、現在完了形は have＋過去分詞。この2つは、一言で言うと、起点（基準となるところ）が違います。

現在完了の起点は「現在」。「現在から見て、ある時点の過去」のことを言います。過去完了の起点は「ある時点の過去」で、「ある時点の過去から見て、それよりさらに過去」のことです。

ただし、現在完了形の時と同様に、「ある時点の過去から見て、それよりさらに過去」というのが「いつ」のことか明記されていれば、過去完了形ではなく過去形です。

I was not hungry at 1:00 P.M. I had already eaten.
（午後1時には、お腹はへっていなかった。すでに食べていた）
「午後1時」は過去。「食べた」のはそれより前
By the time class was over in this morning, the rain had stopped.
（今朝授業が授業が終わる頃には、雨は止んでいた）
「授業が終わった」のは過去。「雨がやんだ」のはそれより前

完了形の時は、よく already（すでに）などの語を伴います。already があると判断しやすいですね。

「食べた」「会った」は「いつ」なのか特定されていないため、現在完了形です。特定されていれば、過去形になります。

現在完了形については、「【分かる英文法】現在完了形と過去形の使い分け」で解説しています

過去完了形は、「ある時点の過去よりさらに過去」のことを言いますが、その時点ではすでに行為が完了している場合です。現在完了形に比べて、用法がシンプル。

I had eaten when Bob came.
（ボブが来た時、食事を終えていた）
「ボブが来た」のは過去。その時点では「食べ終わって」いた
Last night I went to bed at ten o'clock. I had already finished my homework.
（昨晩は10時に寝た。宿題はもう終わっていた）
「昨晩」は過去。その時点では「宿題を終えて」いた

では、もし「ボブが来た」時に、まだ「食べている最中」だったならどう言うでしょう。

「～していた」なので、進行形ですね。実は、この進行形は2通りあります。

過去完了形は、「すでに完了している」場合にしか使えないので、「進行中」だったとすれば、普通に過去進行形でOKです。

I was eating when Bob came.
（ボブが来た時、食事をしていた）
「ボブが来た」時点で、食事をしていた
When I left for school this morning, it was raining.
（今朝学校に行く時、雨が降っていた）
「学校へ向かった」時点で、雨が降っていた

もう一つは、過去完了進行形。「ある時点の過去」で、完了せずに「継続している」状態です。文法的にはどちらでもよく、意味も同じと言えば同じです。けれど、ニュアンスが少し違います。

I had been eating when Bob came.
（ボブが来た時、まだ食事をしていた）
「ボブが来る前から」食べていて、「ボブが来た」時点でまだ食べていた
When I left for school this morning, it had been raining.
（今朝学校に行く時、まだ雨が降っていた）
「学校へ向かう前から」降っていて、「学校へ向かった」時点でまだ降っていた

過去完了進行形は、「ある時点の過去」までずっと「継続」していることを表します。「ある時点の過去」より前から始めていた、という幅があるわけです。

一方、過去進行形は、「ある時点の過去」では「進行」しています。が、あくまでその時点でのことを言っているだけで、それより前のことは分かりません。過去完了進行形のような、時間の幅がありません。