1. TOEIC S&W はどういう試験?
「読む・聴く」力が前提条件
TOEIC L&Rはリスニングとリーディングですが、S&Wはスピーキングとライティングのテスト。TOEIC S&Wは、パソコンを使って行われ、英語でのコミュニケーション能力や文章作成能力が評価されます。
前提として、「読む・聴く」の力がないと、攻略は難しいです。
スピーキングは、英語の問題文を音読したり、自分で文章を作って答える問題形式です。きちんとした文章になっているかという文章構成力、文法力、そして、発音・アクセント・イントネーションが評価されます。
解答するまでの準備時間は、意見とその理由を述べる問題などの時、解答するまでの準備時間は45秒です。つまり考える時間は、1分弱。短い設問だと、即座に答えないといけません。
発音の正確さとともに、作文力が求められるので、ライティングにも関わってきます。
スピーキングテスト
英語の文章を音読したり、一連の質問に対して英語で回答したりします。ノートテイキング(メモを取ること)が可能。問題形式は5つです。
- 音読問題: アナウンスや広告など、書かれた英語の文章を音読する
発音・アクセント・イントネーションで評価される
- 写真描写: 写真を見て内容を英語で描写する
発音・アクセント・イントネーションの他、文法・語彙・描写力が求められる
- 応答問題1: 英語で話される短いイントロダクションを聞き、質問に英語で答える
上記の他、リスニングが必要
- 応答問題2: 資料や文書などの情報が示され、それについての短いイントロダクションを聞き、質問に答える
応答問題1に、さらにリーディングが加わったもの
- 意見を述べる: 英語で読み上げられるトピックについて、自分の意見を述べる
リスニング等の英語力の他に、文章構成力・表現力が必要
実際はすべて英語で出題されますが、たとえばこんな問題が出ます。(TOEIC公式サイトより)
<応答問題1の例>
<意見を述べるの例>
ライティングテスト
問題形式は3つで、音声による問題はありません。
- 写真描写: 写真が表示され、決められた2つの単語(語句)を使って、写真の内容を説明する文章を1つ作る
主に文法
- Eメール作成: Eメールを読み、その返信のEメールを作る
リーディング・Eメール文の書き方・作文力・語彙
- 意見記述: 示されたテーマについて、300ワード以上で自分の意見と理由を記述
リーディング・文法等の英語力の他に、文章構成力・表現力が必要
こんな風に、スピーキングとライティングには、リスニング・リーディングはもちろん、論理的に文章を作る力が欠かせません。勉強しなければならないことがてんこもり。
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オンラインの対人レッスンはどんなメリットがあるの?
2. TOEIC S&Wの学習法
自主学習のやり方
TOEIC S&Wの対策には、実際のスピーキングやライティングの練習が重要です。とはいえ、ビジネスで英語を使っていればともかく、普段英語で話したり書いたりする機会はあまりありません。
ライティング練習
・写真描写問題の対策: 自主学習としては、これが一番簡単。雑誌の写真でもいいので、何か写真を選び、使う語(句)を2つ決めます。
forest / so
たとえば、この写真を見て forest と so を入れて文章を作る、といった感じです。写真描写問題は、スピーキングともかぶっているので、1文だけでなく、描写説明の文章はできるだけたくさん作ってください。
まず記述して、文法などを確認、それから声に出して言ってみる、というのがやりやすいかなと思います。
・Eメール作成の対策: Eメールは様式もあるため、学習本などを参考にして、書き方の練習を。
・意見記述の対策: 毎日英語で日記を付けたり、英語の記事や本を読んで要約や感想を書いたりするのが役立ちます。これも、スピーキングの「意見を述べる」形式と同じようなものです。
スピーキング練習
・音読問題の対策: ニュースの良質な英語を、真似して発音練習します。教材としては、NHKの英語ニュースや、YouTubeの英語ニュースチャンネルの動画など。
・応答問題の対策: 問題を出してくれる人がいないと難しいかも。誰かと英語でディスカッションするのがいいけれど…。
発音が上手くなるには、実際に声に出しての練習が不可欠です。自分の英語音声を録音し、元の音声と照らし合わせて、おかしな部分を修正していきましょう。
教材として、おすすめは「英語ニュース」。『CNN』のように、テキストが入手できるとなおよいです。
TOEICに差が付く? 洋画の観方
洋画や英語ニュースで英語リスニング。効果的に聴くには?
公式サイトを活用
TOEIC S&Wは自主学習が難しいものの、無意味なわけじゃありません。上で挙げたように、日頃から英語で何かを書く、表現する練習は土台になります。その上で、試験の練習問題に当たるのがベストでしょう。
TOEIC公式サイトに、サンプルテストもありますが、情報が多すぎて見つけづらいため、該当ページのリンクを貼っておきます。
学習本お勧め3選
実際の試験に即したテスト解説と練習問題集。300ページあり、音声はダウンロードできます。TOEICの公式教材なので、S&W受験を考えている方は、持っておいたほうがよいです。
公式TOEIC Speaking & Writing ワークブック を見る
スピーキングに特化した非常に詳しい攻略本。解答例も、完璧なものだけでなく中級者向けのものもあり。ノートテイキングのコツも解説されています。約5時間(!)の学習音声は無料でダウンロード可。
TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ を見る
初めてTOEIC S&Wを受ける初心者の方にも、入門書として最適です。問題形式ごとに分かりやすい親切な解説。それぞれのスコアの満点200点のうちの120点を取ることを目的としています。
TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ を見る
3. オンライン講座を利用
フィードバックが必要
英語で伝えようとしても、自分の発音がまずくて分かってもらえなかったという経験は、あるあるです。
私はニュージーランドで喘息の薬を買おうとして薬局へ行き、asthma(喘息)と言ったところ、まったく通じませんでした。発音は [ǽzmə]。ちゃんと発音したつもりだったのに、ダメダメだったようです。
どこが悪かったんだろう…。身振り手振りのジェスチャーを交えてやっと伝わったものの、結構ショックでした。
実際、自分だけで発音を直すのは難しいです。自分の耳は、自分の声を客観的にとらえてはくれません。どこをどう直せばいいのか、まずそこが分からない。
ライティングも、いくら英文を書く練習をしても、フィードバックがないと、自分が書いた文章の良し悪しが判断できません。スピーキングやライティングは、講座を受講した方が断然確実です。
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- 1「読む・聴く」の土台を作る
- ・まずは、TOEIC L&Rから受験
- ・速読即解できるよう練習する
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- 2「話す・書く」を習慣づける
- ・発音を矯正する
- ・文法力、語彙力、表現力を培う
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- 3TOEICの対策講座を受講する
- ・テストの出題と解答のコツをつかむ
S&W対策講座3選
講座の特徴
24時間対応のオンラインの英文添削サービス。月額制ではなくポイント制で、学習したい時にお手軽にライティング練習できます。PCのみならず、スマホアプリを使ってすべてできるので、とても便利。
日記添削だけでなく、TOEICや英検などの試験対策もできます。出題された課題に対して自分の意見を書く「自由英作文」や「写真描写課題」「英文Eメール課題」といった、TOEIC S&Wにマッチしたサービスを選ぶのがお勧めです。
英語添削アイディー を見る
講座の特徴
オンラインの対人レッスンで、TOEIC L&Rのスコアが550点以上の方推奨。「TOEIC スピーキング」コースはS&Wのスピーキングにのみ対応です。
50分(25分×2)全40回と期間が決まっています。1回25分なので、25分で考えると全80回。
コース固定ではないため、自分の弱点や強化したい点に合わせて、他のコースと組み合わせて利用することも可能。
QQ English を見る
講座の特徴
スピーキング・ライティングのどちらも対応ですが、どちらかというとライティングに重きを置いてます。
Jリサーチ出版の対策本『TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング完全模試』からの出題と通常コースを合わせたレッスン構成です。
本はAmazonでも購入可。教材購入は必須ではありません。
通常コース部分は、まず課題に沿って英作文をし、添削。それを読み、音声を聞いて講師と英語で話す、という流れ。課題は1000以上ある中から、自分で好きなものを選べます。講師とのスピーキングレッスンは、1回25分です。
ベストティーチャー を見る
英字新聞の再チャレンジガイド
挫折からの復活法。必要な2つのコトと3つのコツ
紹介された人もポイントが付く
一番ポイントがたまりやすく、1P=1円で還元率もいい