1. IELTSとは?
IELTSの概要
IELTSは、主に仕事で海外に行く人や、海外への移住申請のために用いられます。TOEFLのような入学審査の試験ではないけれど、TOEICほど一般的でもありません。
実施は全国16都市のみ(2023年時点)。また、IELTS試験は公式サイトから申し込めますが、申し込みと受験にはパスポートが必要です。
さらに言えば、受験料はTOEICの3倍。これはもう、なかなか受けられるものじゃない…。
ただ、IELTSは海外でも受験できます。イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへワーキングホリデーに行かれる方は、現地で受けてみるとよいかと思います。
IELTSは、大学等の入学志願者向けと一般向けの2種類があります。前者はアカデミック・モジュール、もう一つはジェネラル・トレーニング・モジュール。
アカデミック・モジュール
英語圏の大学や大学院に入学を希望する人向け
ジェネラル・トレーニング・モジュール
移住申請などの一般向け
IELTSは、ライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの4つを全部受験する必要があります。
リスニングとスピーキングは共通ですが、リーディングとライティングはアカデミックとジェネラルで内容が別です。出版されているIELTS攻略本は、ほぼアカデミック用なので、ジェネラルを受けようと思っている方はご注意ください。
ちなみに、ジェネラルもアカデミックも受験料は同じです。
IELTSのスコア
アカデミックとジェネラルも、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのテストから成り、英語の熟練度を測ります。4つのテストは、合計約2時間45分。
IELTSのスコアは、点数ではなく、1.0から9.0まで、0.5刻みのバンドスコアです。
ニュージーランドの語学学校では、TOEICコースがなく、代わりにIELTSコースがありました。
永住権申請には、IELTSのスコアが必要なのですが、ビザ取得をサポートしてくれる代行業者に聞いたところ、TOEICに換算すると680点が申請が通るギリギリのラインと言われました。TOEICとIELTSの点数はそのまま比べられないので、あくまで目安とのこと。
IELTSのテスト形式
サンプル問題は、公式サイトより。
ライティング
60分 全2問 Task1で20分、Task2で40分が目安。
アカデミック
- Task1: グラフや表を見て、150語ほどでそれを説明する
- Task2: 示された題材について、250語ほどで改まった文体でエッセイを書く
ジェネラル
- Task1: 指定された状況に合わせて、150語ほどで手紙を書く
- Task2: 示された題材について、250語ほどでエッセイを書く
リ-ディング
60分 全40問 選択問題、正誤問題、穴埋め問題、記述式問題などいろいろ。
アカデミック
- 学術的なトピックに関する長文
ジェネラル
- セクション1: 英語圏での日常生活に関連した短文
- セクション2: 仕事に関連した短文
- セクション3: 一般的なトピックを扱った、比較的長い複雑な文
リスニング
約30分+解答転記時間10分 全40問
選択問題、穴埋め問題、要約問題、記述式問題などいろいろ。音声は1度だけ聞ける。音声を聞きながら問題用紙に解答を書き込み、後で解答用紙に転記する。
- パート1: 日常生活における2人の会話
- パート2: 日常生活の描写や説明
- パート3: 教育現場における複数の人物の会話
- パート4: 学術的なテーマの講義など
スピーキング
11~14分
- パート1: 自己紹介と日常生活に関する質問
- パート2: 与えられたトピックについてスピーチし、次に、試験官からそのトピックに関して質問される
- パート3: パート2のトピックに関して、ディスカッション