some と any は、複数形の名詞にも単数形の名詞にも付く限定詞です。ここでは、それぞれが「複数名詞・不可算名詞」に付く場合と「単数名詞」に付く場合に分けて考えてみます。
最初に「複数名詞・不可算名詞」に付く場合と「単数名詞」に付く場合に分けてから、any と some を「肯定文」「疑問文」「否定文」ごとに見て行く
2. 複数名詞・不可算名詞の場合
肯定文の some
数量を表す時、通常は肯定文で some、疑問文・否定文で any を使いますね。肯定文の some は「いくつかある」「いくらかある」です。
この「いくらか」はくせ者で、「かなり多い数量の」、あるいは逆に「かなり少ない数量の」といったニュアンスの場合があります。また some は「一部の」の意味になったりするので、そこら辺は文脈次第です。
some:
<肯定文>「いくつかの」「いくらかの」「一部の」
We've been having some problems with our TV over the last few weeks. some+複数名詞 (ここ数週間、テレビにいくつかの問題がある)
She had a piece of pie and some coffee. some+不可算名詞 (彼女は一切れのパイとコーヒーを取った)
Some boys went to the front of the stage to get a better view. The rest of us couldn't see a thing. some+複数名詞 (もっとよく見えるようにステージの前に行った少年たちもいた。残りの私たちは何も見えなかった) 「一部の」の意味
疑問文・否定文の any
一方、疑問文・否定文だと、通常は some の代わりに any です。疑問文は「いくらかありますか?」、否定文なら「いくらもない」。
any:
<疑問文>「いくつかの」「いくらかの」
<否定文>「いくらもない」「まったくない」
疑問文の場合
Are there any stamps? any+複数名詞 (切手はありますか?)
Is there any milk left? any+不可算名詞 (牛乳は残ってますか?)
否定文の場合
I haven't got any friends. any+複数名詞 (友達は誰もいない)
I didn't eat any meat. any+不可算名詞 (私は肉を食べない)
some も any も、複数形の名詞に付く時はもちろん複数扱い。不可算名詞に付く時は単数扱いです。
prevent(妨げる)、ban(禁止する)、forbid(禁じる)など、否定の要素が強い動詞の時は any を使ったりします。
直接否定文になっているわけではないものの、ニュアンスとしては not と言っているのと同じです。肯定文でも、実質的に否定している時は、any が使われます。
He forbidsany talking in class. any+不可算名詞 (彼は授業中のおしゃべりを禁じている)
The rules and laws of fair competition forbidany written or unwritten understandings, agreements, plans, arrangements. any+複数名詞 (公正競争の規則および法律は、書面または不文律の了解、合意、計画、取り決めを禁止している)
Mr Jacobson refused to answer any questions. any+複数名詞 (ジェイコブソン氏は質問に答えることを拒否した)